◎セルフケアを怠っていると何に影響が出てくるか

自分の面倒をみていなかったらどうなるのでしょう・・・?

失敗して落ち込んだり、
何か言われて傷ついたりしたのに、
「こんな日もあるか」
「こんなこと大なり小なりみんな経験してることだよね。大したことない」
と何もせずに放っておいたら・・・ 
そして、それが続いたら・・・

「放っておかれた自分」が騒ぎ出します

・些細なことが気にさわる
・イライラして怒りやすくなる
・少しのことで悲しくなる
・突然涙があふれる
・傷つきやすくなる  …など
感情に出ます

あるいは、
・物事のマイナス面ばかりに目が行く
・周りの人の言動を勝手に悪く解釈して被害者意識が強くなる
・自分以外のやり方は認められない  …など 
考え方に出ます

・とにかく疲れる
・腰痛や肩こり(仕事で使うからばかりでなく)
・夜なかなか寝付けない・熟睡できない
・朝起きるのがつらくなる  …など 
身体に出ることもあります。

そして、
・周りに対して攻撃的になる
・どうせ無理だからと助けを求めなくなる
・気持ちを表現せず寡黙になり意固地になる  …など
人間関係に出るようにもなります。

・・・あなたは心当たり、ありますか?

こうした状態を放っておくと、
さらに症状が重くなってどんどん悪循環になりますね。

そうなると、ますます
「自分は価値がある」
「自分を大切にしよう」
と感じられなくなってしまいます。

◎悪い循環になっているなと感じたらどうすればいい?

悪循環を断ち切るには、
やっぱり自分で自分を大切に扱うこと
です。

「疲れているから早く帰りたい」
「気になっていることがあるから話を聞いてほしい」
と周りに言ってみるとか、

お化粧する時間に、ただ習慣だからバタバタとではなくて
「大切な私だからキレイにする」
と口に出してみるとか、
「自分を大事にしている」と意識するのがキモです。

◎セルフケアができない状態がずっと続いてしまったら・・・?

それでも自分の面倒が見られない状態が続いたとき、
どうなってしまうのでしょうか・・・?

保育園の保育士をしているBさんの場合で考えてみます。
=======
保育園では、予測しない事態が次々起こります。
休みたくても時差勤務を取っているし、
他の人に迷惑かけると思うとなかなか休めない…
子どもたちのことを優先して考えながら働いているのは、自分にとっては当たり前のことだけど、
それでも保護者から「大変ね~先生。よく頑張っているねー」とねぎらいの言葉や
「ありがとう。先生のおかげです」と感謝の言葉をかけてもらうと、嬉しいもの。
けれど、頑張っても手ごたえが実感として得られないことも多いし、
良かれと思ってやったことでも、かえって保護者から文句を言われ責められることもある…
保育の仕事が好きでやりがいも感じているし、
子どもたちのことを考えていつも一生懸命頑張っている。
給料がもらえればそれでいいからほどほどに、なんて考えられない… 
=======

こんな状況のなかで、自分の面倒を見ずに走り続けていると、限界がきます。
バーンアウト(燃え尽き)です。
これは、少し休みを取れば回復するような疲労とは違います。

◎バーンアウト(燃え尽き)の兆候とは

こんな兆候はありますか?
・休んでも不調が改善しない
・疲れているのにぐっすり眠れない
・ひと(他者)と関わるのが面倒くさい
・アルコール量が増えている
・記憶力が落ちる
・集中力が落ちる
・イライラして攻撃的になる
・大きい声や音にビクッとする
・「大丈夫?」と聞かれるとムッとする  ・・・

大切なのは、燃え尽きの兆候を知って
これはそうかな?と早めに自分で気付くこと
です。

「もう限界だ」と自分で認められれば、
助けを求めて(できれば専門家に)、
自分に十分な休みを与えることができます。

ガマンしてガマンして(本人はそのつもりはなくても)走り続けていると、
どんどん事態は悪化して、
自分の体も心も、状況も、改善するのにとても時間がかかることになってしまいます。

何事も早めに気付いて、早めの対応。
そうすれば事態は深刻にならず、
少しの手当てで改善できますね。