休み明けの月曜日や、特にゴールデンウイークや夏季休暇、年末年始など連休明けの日、
子どもたちの様子ががわさわさ落ち着かない雰囲気になりがちですよね。
となると、子ども同士のケンカや泣き声が頻繁に聞こえてくるようになりますが
そんな状況のとき、イラッとすることはありますか?
子どもが泣いているのに抱っこしないおかあさん
あるおかあさんが、わが子が泣いていても
いっこうに抱っこしないということがありました。
お迎えのときにも
子ども(0歳)が抱っこしてほしくてずーーっと泣いているのに
表情を変えずに淡々と帰り支度をしている。
あまりに泣き続けているので
何事かと別の部屋にいた保育士が部屋に行って抱っこしても
おかあさんは普段通りの表情。
子どもは泣きすぎて汗びっしょり。
別の日、
お迎えに来て帰り際、保育士に用事があったので
その保育士がいる部屋までおかあさんが来られたのですが、
それまで抱っこしていた0歳のわが子をドアのところにおろして
おかあさん1人で部屋に入ってこられたのです。
当然子どもはまた大泣き。
なのにおかあさんは平然と話をされるので
保育士があわててまたその子を抱っこしに部屋を出たのですが、
おかあさんは泣き声が聞こえないように見えるぐらい
冷静でフツーの笑顔でした。
おかあさんに何が起きていたのか
「なんでだろう?」
「あんなに子どもが大泣きしているのに
どうして抱っこせず平気で他の用事をしてるんだろう・・・?」
私はとても疑問に感じていて、
あるとき、臨床心理士の方とその話をしているときでした。
「こんなことがあって、その子の家族はこんな感じで・・・」
と話していたとき、臨床心理士の方が、
「おかあさんが小さいときにそうだったのかもしれませんね~」
とおっしゃったのです。
ハッとしました。
・・・そうでした。
そのおかあさん。ご自身が小さいときにおかあさんが長い間ご病気だったと
話されていたのでした。
おかあさんに甘えたり抱っこされたりした経験が無かった。
そうだったのかーー。
やっと家族構成とおかあさんのわが子への接し方が
つながった気がしました。
おかあさん自身が幼いころ、
泣いて要求を訴えておかあさんに受け止めてもらった経験や
抱っこしてもらって安心した経験がなかったから
わが子が泣いて訴えかけていても
抱っこして話しかけて…という行動にならなかったのですねー。
おかあさんがそこにいるのに
自分が泣いて訴えても
抱っこして受け止めてもらうことができなかった。
そんなふうに育ってきたそのおかあさんは
わが子が目の前で泣いているとき
どんな気持ちだったのでしょうかー・・・。
私も今ならもうちょっと違った対応ができたでしょうが、
そのときは臨床心理士の方に言われて
ワケがつながった程度でしたから、
そうか~~と理解したところで終わっていました。
幼い自分の気持ちを抱きしめる
こういうことってよく起こりますね。
状況は違っても
自分の幼い頃の経験やそのときの感情が
子どもの姿を前にしたとき、どうしようもなく湧き起ってきたり
子どもの姿と自分とが重なって感じたり。
自覚がないときの方が多いですね。
”なんかこういうときこうやっちゃってる” みたいな。
やっちゃっていること自体気付いていない。
子どもの姿と
そのときに自分がどんな反応をしているか。
特に
「子どものことを考えるとこうした方がいいとわかってるのに
なぜか自分はこうしちゃう」
というとき。
自分を振り返ってみるチャンスです。
大人になってからでも、気付いたときからその気持ちを自分で受け止めていくと
その後の人生に変化が起こります。
ひとりで受け止めるのが難しいときは、支えてくれる人と一緒に。
アドバイスしない人か専門家がおすすめです。
※ブログ内の記事でご紹介している例は、
すべてご本人の了承を得ているか、脚色して実際とは異なるものです。
出てくる名前はすべて仮名です。