◎感情の抑制による精神的なダメージ

1日の勤務が終わったあと、休憩室に戻って座ったとたん、
「ハァ~~~~~」と大きなため息が出ることはありませんか?
疲れてますね、これは。

思いっきり体を使ったあと、
たとえばスポーツをやったあとや子どもたちと鬼ごっこをやったあとなんかは、
「ふぅーーーーー」と深呼吸しますよね。
呼吸を整える感じで、ちょっと爽快感を伴っている。
しかし、「ハァ~~~」というため息は、感情の疲れが非常に大きいことを示しています。
これは精神的なダメージがある証拠です。

◎感情を抑える場面での消耗

保育士の仕事では、1日の中で自分の感情を抑える場面が多いです。
例えば、子どもたちに「ちゃんと話を聞きなさぁーーい!!」と大声を出したくなる場面でも、
「お話し聞こうね」と冷静に言わなければなりません。
また、先輩に「アレやっといて」と頼まれごとばかりされると、
「自分でやってよ!私も忙しいんだから」と言いたい気持ちを抑えて、
「はい、わかりました」と引き受けることもあります。
保護者から「こんなこと聞いてない。ちゃんと連絡してもらわないと困る!」と言われたときも、
「連絡したのに聞いてないのはあなたでしょ!」と言い返したい気持ちを抑えて、
落ち着いたトーンで話をしなければなりません。

これらの場面で感情を抑えることは非常にエネルギーを消耗します。
1回グッとこらえたあとすぐに「ねえーー聞いてよーー!いまさぁーー…」と誰かに話せたり、
うぉーー!!と大声で吠えたりできれば少しはその場でスッキリするかもしれません。
しかし、1日のうちに何回もこらえる場面があり、
それをその場で発散できずにためこんでいくと、
1日の終わりにはアレコレ話す元気もなくドーーッと疲れてしまうことがよくあります。

◎運動と睡眠の重要性

こんな毎日が続いたとしたら、非常に怖いですね。
保育士は、人との関係でストレスがかかることが多い仕事です。
体を動かすと、脳内からいろんな物質が分泌されて心地よさを感じたり落ち着きや爽快感を感じたりします。
これはストレス解消になるのですね。
動いた後はぐっすり眠れますし。
その点では、幼児を担当していると走り回ったり体を動かす場面が多いので、
そのときに子どもたちと一緒に思いっ切り全身動かすといいですね。
スッキリします。

反対に、乳児クラスは、子どもに合わせて小さい動きが多いので、
体を動かしてスッキリ!というわけにはなかなかいきません。
腰をかがめたり、四つん這いの姿勢は負担がかかりますし、
短い移動距離を何回も…というのも疲れます。
感情の面でも身体の面でも疲れますね。
その分、子どもの愛くるしさに救われるばかりです。

睡眠を取ることも大事です。
睡眠は、最初の3時間で「肉体の疲れ」、
次の3時間で「知能の疲れ」、
そして次の3時間で「感情の疲れ」を取っている
そうです。
だから7時間以上は寝た方がいいと言われています。
睡眠時間が短いと要注意です。
睡眠が9時間以下だと感情の疲れが取れず、だんだん蓄積されていくってことですよね?
なので、睡眠はたっぷり取りましょう。

◎日々のストレスケアの重要性

日々の疲れはそのたびにケアしたいものです。
同じ出来事があっても、その時感じる感情は人によって違います。
あなたが感じる感情はあなただけのものです。
もしその「感じ方のクセ」で疲れがたまっていっているとしたら、
自分を知ることは、ストレスでしんどくなっていく自分への大きな助けになります。

保育士の仕事は感情のコントロールが求められるため、
その疲労は肉体的なものだけでなく精神的なものも多いです。
自分の感情を抑えることが日常的で、それが積み重なると大きなストレスになります。
このストレスをうまく解消する方法として、適度な運動や十分な睡眠が非常に重要です。
そして、自分自身の感じ方やストレスの原因を理解することも、
日々のストレスケアには欠かせません。

あなたの体とこころの健康ために、
自分の感情や疲れに対して敏感になり、適切なケアを心がけましょう。
これが、長期的に見ても非常に重要です。