生活の中にある「だんだん~」の世界
「だんだん~」という認識がすすんでくるのは
およそ5歳半ごろです。
発達診断では子どもの前に紙と鉛筆を置いて
「一番小さい丸からだんだん大きくして、一番大きい丸まで書いてね」
と伝えてその様子を見ることがあります。
生活の中でもいろんな場面で「だんだん~」って出てきますよね。
・本を高さの順に並べる
・背の順に並ぶ
・ごはんを食べたあと食器を運びやすい順番に重ねる
などなど…。
思考の中での「だんだん~」の世界
思考の上でも「だんだん~」って大切だな~と
感じることが最近特に多いです。
・今はできないけど練習していれば「だんだん」上手になる
・今はわからないけど何度もくり返しやれば「だんだん」わかるようになる
・「だんだん」大きくなる
上記のようなことがわかれば、
自分のちょっと先の姿に見通しが持てるようになりますね。
自分の成長を信じられるようになるのです。
自分以外の周りの人や状況についても
同じようにとらえられるようにもなります。
これは本当に大切なちからですね。
さか上りができなくて「オレはダメだぁ~」
とガックリきた気持ちから、
立ち直り、
先の自分に希望を持てるようになるのです。
そして、くり返しトライする原動力になる。
他の子にも励ましや優しい言葉を
かけてあげる内面が育ちます。
大人にとっても大切な「だんだん~」の世界
子どもだけではありません。
大人にとってもこの「だんだん~」の思考はとても大切だと思います。
この考え方ができれば、子どもと関わるなかでも
今の姿だけを見てガッカリしたり、あきらめたりすることなく
将来に希望を持ちながら、
「今、何をすればいいか」
に集中することができます。
これは
私たちをラクに自由にさせてくれるし、
世界がより広がります。
逆に「だんだん~」の考え方がないと、
今の状況や状態だけに目がうばわれ、
「あるかないか」
「できるかできないか」
「今~だから」
などの「白黒思考」や
限定的な考えになってしまいがちです。
これはとてももったいないことですよね。
「5歳半頃」という年齢にもとらわれることなく
子どもも大人も「だんだん」を
生活のいろんな場面で経験しながら自分のちからにしていくとともに
この思考スタイルに身近に触れていたいものですね。
☆” 「真ん中の世界」をとらえるのもこの頃