子どもは大人のメッセージを理解する

言葉がわからないと思ってしまいがちな時期の子どもでも
0歳の赤ちゃんでも
大人が言っていることはわかります。

言葉だけでなく
話している声のトーンや大人の表情、雰囲気などから
子どもはメッセージをちゃんと受け取ります

ですから大人は
ていねいな言葉と、ゆっくりはっきりした話し方で
しっかり伝えてあげる必要があります。

ファミレスでの子どもの行動と対応

たとえばファミレス。
子どもはつい大きな声で話したり笑ったりすることがあります。
退屈すれば席から離れたり、
走り回ったりしたくなるかもしれません。

そんなとき大人は、
「もうちょっと小さい声で話そう」
「ここは騒ぐところではない」
ということを
言葉とトーンと表情で、ハッキリ伝えてあげてほしいと思うのです。

言葉が話せないからと言って
子どもは理解できないのではありません。
「この子はわからない、仕方ない」と
そのままにしていいのではありません。
それに「子どもだから何でも許される」
訳ではありません。

繰り返し伝えることの重要性

社会のマナーは小さいときから大人が伝えていくもの。
言って聞かせればちゃんとわかります。

ただ、1回言ったらわかるのかと言えば
そこは「くり返し伝える」ことが必要です。
何かするたびにくり返し言ってもらうことで
だんだんわかっていきます。

「ここで騒いだら他の人たちに迷惑がかかるでしょ?あなたも同じことされたらどんな気持ちがする?イヤでしょ?だから・・・」
などと、静かにする理由をあれこれ言うのは、あまり効果はありません。
残念ながら。

今子どもがやること

具体的にひとつ
ていねいに伝えてあげるのがいいですね。

「小さい声で話そう」
「座っとこうね」
「これはここに片付けようね」
と。

子どもの限界と大人の配慮

子どもが「ワー!」「ギャハハー!」となるたびに
大人がしんぼう強く
「もうちょっと小さい声でね」
「座っとこうね」「おはしはここに置いとこうね」…
と言い続けていても
4回目…5回目…となってきますと、
「さっきから何回同じこと言ってんのーー!静かにしなっっさい!!」
と雷を落としたくなりますね。

ですが、そこは
「子どもにとってはもう待てる限界の時間を越えた」
ということなのですよね。

小学校の授業も40分とか45分。
(学校によって違いはあるようですが)
食事が終わった後も1時間半、2時間…
同じ場所で静かにするというのは
子どもにはツラいです。

子どもって
「動きたい・好奇心いっぱい・感じたまま表現する」
生き物ですから。

大人はゆっくりご飯食べて、たまにはいろいろ話したい…
と思うのですが、
大人の都合に子どもが合わせるのはちょっと無理がある。

そこは配慮できる側の大人が時間見て切り上げて
その場を後にする、
という判断が必要なのでしょうね。

積み重ねが大事

子どもは年齢が上がってくるずつ集中できる時間も長くなってきます。

「まだ言葉が話せないから言ってもわからないだろう」
と大人が思ってしまいがちな最初の何年かが大事ですね。
この時期に、いかに大人がていねいに話して聞かせたかが
その後にも大きく影響
します。

それに、小さい頃からそうやって一貫して
「ここは走るところじゃない」
「座っとこうね」「小さい声で話そうね」
と大人が落ち着いて言って聞かせている子は
大人の話がちゃんと受け止められますので
そんなに大声で騒いだり走り回ったりするようにはなりません。

逆に
「こらっ!!」
「座っときなさいっ!」
「何してんの!」
とただ怒鳴られていると、
子どもは理解しにくいですから
年齢が上がってきても、騒いだり走り回ったりしているかもしれませんね。

大人から何も言われずにいたら
当然ながら子どもは
「ファミレスで自分はどうやって居たらいいか」は
わかるようにはなりません。

何事も「積み重ね」です。(プラスもマイナスも)

子どもに大きな声を出したり怖がらせたり、何かで誘導して
「大人の思い通りに言うこと聞かせよう」
とするより
「ゆっくりわかるように伝える」方が
「聞ける子」になります。

その分、早く大人が楽になりますね。