境界線(バウンダリー)って?
境界線というのは、取り立てて特別な言葉ではありませんよね。
国と国との境界線、隣の家との境界線… いろいろあるのもよく知っています。
そして、目に見えない境界線というのもあります。
自分と他人の境界線(バウンダリー)ですね。
目に見えないので線引きが難しいのですが、これにもいろいろ種類があります。
身体の境界、持ち物の境界、責任の境界、思考の境界などなど…
これらの境界は人によって異なります。
バウンダリーはどうやって身につける?
・自分の持ち物へのこだわりが強く確保する
・ひとに貸すのがイヤ
・自分の場所・テリトリーにひとが入ってくるとすごく怒る
なんていう姿が目立つお子さんはいますか?
「ちょっと貸したげたらいいのに」
「ちょっとリュックに触っただけやん」
「そんなに怒らなくても…」
と言いたくなるような子。
もしかして
そういう子のおかあさんやおとうさんは
過干渉だったり、子どもを自分の思うように行動させたい傾向がありますか?
目に見えない「境界線」は、
幼いときから成長する過程で
親やまわりの環境のなかで自然に身につけていきます。
・これ以上は聞かないでそっとしておこう
・これ以上は言いたくないから黙っておこう
・これは私の責任だからやる仕事だけれどそれ以上は○○さんの仕事だ
などなど
線引きが自然とうまくできると
自分に大きな負担やストレスを抱え込まなくてすみます。
状況やひととの関係もスムーズにいきます。
ところが、「境界」があやふやな環境で育ってくると
どこで線引きしていいのかを学ぶ機会がありません。
自分は「境界」があやふやなことにも気づきません。
なので大人になっても
境界を侵入されたり侵入することが多くて
仕事を抱え込んでしまったり、ひととの関係でも負担を感じることが多くなるんですね。
最初にお話した「自分のテリトリーにひとが入ってくることを極端にイヤがる子」というのは、
親が過干渉で、この「境界線」を越えて自分の領域にズンズン入ってこられることへの拒否感・嫌悪感をあらわしている姿のように感じます。
子どもが自分自身で考えたり決めたりする機会を奪われていたり
自分が言いたいことややりたいことに耳を貸してもらえず
親の言う通りにするとやっと認めてもらえる(でも決して褒められはしない)
というパターンが多くなっているんではないかな?
だからこそ
自分の領域を守りたい
誰かに入ってこられたくない
という姿になっているんじゃないかな?
そんなふうに感じます。
境界に侵入されてもあまり大きい矛盾を感じていないように見える子もいるかもしれませんが、
どこか違和感は感じているように思います。
これは「こういうパターンだとこうなる」と言っているわけではありませんので、
あくまでも「こういう可能性もあるかもよ?」という見方のひとつにしていただくと
その子を理解する幅が広がるんじゃないかなーと思います。
☆”保育士が『境界』を知っておくことはホントに大事
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