子どもは「おかあさんが大好きな生き物」
小さい頃は特におかあさんがいないと生きていけないですしね。
小学生や中学生になってからだって
「おかあさんに認めてほしい!」
って思ってるんですよね。
だから、少々キツいこと言われたってなんだって
「おかあさんLove」です。
そんなおかあさんLoveの子どもたちと毎日関わっている保育士は、
おかあさんじゃない自分と
ひとりひとりの子どもに対して信頼関係をつくっていく必要がありますよね。
信頼関係がつくれないと
自分の気持ちや言葉を子どもたちが受け取ってくれません。
「これしよう!」と誘っても「イヤ!」と断られるかもしれないし、
「これはやめようね」と伝えても、ちっともやめないどころか
かえってわかっているのにやり続けたりするなんてことがあるかもしれません。
特に保育園で0歳や1歳児クラスを担当していると
寝るとき、食べるときなどの子どもにとってデリケートな時間に
大人との関係があからさまに出ます。
信頼関係ができていないと、子どもは食べないし寝ません。
大声で泣き続けて大人を拒否し続けることもあります。
ハッキリ表現しすぎて残酷なほどです。
(これで保育士を辞めてしまうことがときにはあります)
保育・療育をすすめていこうとしたときに
いちばん最初にすることは
子どもと信頼関係をつくることなんですね。
ただ、これは簡単なことではないです。
子どもと信頼関係をつくるのに大切なこと
信頼関係をつくろうとして
子どもがやりたいと言うことを
そのままやろうとするんだという話をうかがうことがあります。
子どもの要求をそのまま全部受け入れるんですね。
ですが、これでは信頼関係をつくるのと
逆のことをやっていることになりかねません。
家庭でも
「ディズニーランド行きたい!」「USJ行きたい!」
「スパイダーマンの服買って!」「アナ雪の筆箱ほしい!」
… とアレコレ要求は尽きませんよね。
大人が本当に子どもに叶えたいのは
「発達要求」です。
「アレ買って!」というのは
その時だけの要求で、いずれは通り過ぎていくものです。
それとは違って
子ども自身が「もっと大きくなりたい」「もっとよくなりたい」という
自らを高めようとする願いが、発達要求なんですね。
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子どもにとってみても
要求(何かをしてほしいという願望)がすべて通ってしまうというのは
不安なものです。
遊ぶ場所にしても、絵を描く紙にしても
だだっ広いだけでなく、
ある程度は範囲が決まっている、制限があることで安心するんですね。
大人との関係でも同じことが言えて。
「これはやめよう」「今はこれするときじゃないよ」と
「壁になってくれる大人」と
子どもは本当の信頼関係を築きます。
子どもは、好ましくないことを言ったり、
やってはいけないことをやったり、
とにかくいろいろやってみるものです。
それを大人がしっかり言葉や態度で返すから
子どもは「これはやったらダメなんだな」
「これすると大人はうれしそうだな」とわかり、
くり返すうちに覚えていきます。
この「くり返す」のが大事なんです!
子どもは何度も同じことをくり返すもの。
なのに、その時々で大人の対応が違ったり、人によって対応が違えば
子どもは混乱します。
なので、大人側も対応は「いつも同じように(本質のところを」を心がけたいですね。
大人の対応が違えば、子どももその時々や対応する人によって
態度を変えていくことになるでしょう。
大人が何も反応しなかったり
自分がやること全部が何も言われず通ってしまったら
やはり子どもは不安になります。
子どもにハッキリものを言うことを必要以上にこわがらず、
しっかり伝えていく方が
子どもとの関係は良くなります。
☆”どう返すかが難しいところ。大人の価値観が問われます。